文献詳細
特集 臨床医必携 単純X線写真の読み方・使い方
骨格系
文献概要
典型的な症例
20歳代の女性.頸部単純X線側面像で,後頸部の軟部組織に種々の大きさの円形ないしリング状の石灰化が認められる(a).MRIT2強調横断像では頸椎の背側~左側に著明な高信号を示す腫瘤(矢頭)がみられ,腫瘤内部には単純X線写真での石灰化に相当する円形低信号(矢印)が認められる(b).
この症例の単純X線写真で認められる円形やリング状の石灰化は静脈石であり,拡張した血管腔内の石灰化した血栓を示す.深在性の血管腫を単純X線写真で指摘することは困難なことが多いが,本例のように複数の集簇する静脈石を捉えることができれば,単純X線写真のみで特異的診断が可能である.
20歳代の女性.頸部単純X線側面像で,後頸部の軟部組織に種々の大きさの円形ないしリング状の石灰化が認められる(a).MRIT2強調横断像では頸椎の背側~左側に著明な高信号を示す腫瘤(矢頭)がみられ,腫瘤内部には単純X線写真での石灰化に相当する円形低信号(矢印)が認められる(b).
この症例の単純X線写真で認められる円形やリング状の石灰化は静脈石であり,拡張した血管腔内の石灰化した血栓を示す.深在性の血管腫を単純X線写真で指摘することは困難なことが多いが,本例のように複数の集簇する静脈石を捉えることができれば,単純X線写真のみで特異的診断が可能である.
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