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文献詳細

雑誌文献

medicina41巻2号

2004年02月発行

文献概要

今月の主題 腹部疾患をエコーで診る 症候からのアプローチ

上腹部痛

著者: 金田智1

所属機関: 1東京都済生会中央病院放射線科

ページ範囲:P.184 - P.184

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上腹部痛の診療にあたっては,問診や診察,臨床経過,臨床症状,採血データなどの情報から鑑別診断を進めるわけであるが,確診したり否定するために超音波検査やCTなどの画像診断が行われる.超音波検査は無侵襲で簡便であるが,十分な技術がないと大きな病変も見落とすことがあり,検者の技能や患者の状況による検査の限界も心得ておかなければならない.

 上腹部痛の原因としては,心疾患と上腹部臓器の病変をまず想起するが,上腹部痛といっても,激痛から不定愁訴的な漫然とした痛みまで,きわめてさまざまである.激痛であれば,胃・十二指腸潰瘍の穿孔や急性膵炎などを考える.痛みと熱があれば,肝膿瘍,急性胆囊炎,腎膿瘍,腎盂腎炎などの炎症性疾患を考える.慢性的な痛みの場合は,悪性腫瘍も含めて考えなければならない.各臓器の超音波所見と臨床所見から鑑別していく(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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