文献詳細
今月の主題 腹部疾患をエコーで診る
臓器・疾患別アプローチ―ワンポイントレクチャー 〈肝(びまん性)〉
文献概要
von Meyenburg complex(VMC)は一種の過誤腫で,剖検肝では1~5%に認められる.VMCは,慢性肝炎や肝細胞癌などとの合併例の報告もあるが,基本的には単なる迷入胆管で,前癌状態でも慢性肝疾患の一表現形でもなく,それ自体は精査や治療の対象とはならない.そのため,超音波診断上VMCを他疾患と誤診しないことが求められる.
組織学的には,内部に胆汁を含む胆管上皮で縁どられた小囊胞であることから,超音波でも小囊胞(円形無エコー腫瘤)の集簇として描出されると期待されるが,囊胞径が超音波の空間分解能程度の0.1~数mm前後のことが多く,超音波画像上単純に多発小囊胞として表現されない.
組織学的には,内部に胆汁を含む胆管上皮で縁どられた小囊胞であることから,超音波でも小囊胞(円形無エコー腫瘤)の集簇として描出されると期待されるが,囊胞径が超音波の空間分解能程度の0.1~数mm前後のことが多く,超音波画像上単純に多発小囊胞として表現されない.
掲載誌情報