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文献詳細

雑誌文献

medicina41巻2号

2004年02月発行

今月の主題 腹部疾患をエコーで診る

臓器・疾患別アプローチ―ワンポイントレクチャー 〈肝(びまん性)〉

von Meyenburg complex

著者: 石田秀明1 小松田智也1 高木正仁1

所属機関: 1秋田赤十字病院超音波センター

ページ範囲:P.205 - P.205

文献概要

von Meyenburg complex(VMC)は一種の過誤腫で,剖検肝では1~5%に認められる.VMCは,慢性肝炎や肝細胞癌などとの合併例の報告もあるが,基本的には単なる迷入胆管で,前癌状態でも慢性肝疾患の一表現形でもなく,それ自体は精査や治療の対象とはならない.そのため,超音波診断上VMCを他疾患と誤診しないことが求められる.

 組織学的には,内部に胆汁を含む胆管上皮で縁どられた小囊胞であることから,超音波でも小囊胞(円形無エコー腫瘤)の集簇として描出されると期待されるが,囊胞径が超音波の空間分解能程度の0.1~数mm前後のことが多く,超音波画像上単純に多発小囊胞として表現されない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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