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今月の主題 腹部疾患をエコーで診る 臓器・疾患別アプローチ―ワンポイントレクチャー 〈肝(腫瘤性)〉
転移性肝癌
著者: 松本茂藤子1 森秀明1
所属機関: 1杏林大学医学部第3内科
ページ範囲:P.216 - P.216
文献購入ページに移動本症の超音波所見としては,腫瘤は高エコーから低エコーをきたす例までさまざまで,多発性で大きさが揃っていることが多い.胃癌や大腸癌からの転移例は高エコー像のことが多く,膵癌や乳癌,悪性リンパ腫からの転移例は低エコー像のことが多い.また高エコー腫瘤の内部に不整形の無エコー域を有する像は扁平上皮癌や胃癌,大腸癌,肉腫による転移例に多く,この無エコー域は融解壊死を反映している.大腸癌,胃癌,卵巣癌,骨肉腫などからの転移例では腫瘍内に石灰化を伴うことがあり,後方に音響陰影が認められる.
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