文献詳細
文献概要
今月の主題 腹部疾患をエコーで診る 臓器・疾患別アプローチ―ワンポイントレクチャー 〈膵〉
膵内分泌腫瘍
著者: 唐澤英偉1
所属機関: 1国際医療福祉大学附属熱海病院消化器内科
ページ範囲:P.239 - P.239
文献購入ページに移動膵内分泌腫瘍は膵・消化管ホルモン産生腫瘍である.産生ホルモンは必ずしも1種類ではなく数種類を同時に産生することがある.ホルモン過剰症状がみられたものを症候性(機能性)腫瘍と呼び,そうでないものを非症候性(非機能性)腫瘍と呼ぶ.一般には充実性腫瘍であるが,出血をきたし囊胞状となるものもある.機能性腫瘍は症候群の責任ホルモンに-omaをつけて呼ばれることがある.機能性の場合には症候群と悪性度がよく相関する.insulinomaの大半は良性.gastrinoma,glucagonoma,somatostatinomaは悪性の頻度が高い.
1. 超音波所見
上腹部横走査により膵頭部に楕円形の境界明らかな腫瘤像がみられる.内部は周囲より低エコーであるが,通常,エコーレベルは膵癌よりやや高い.辺縁に線上の低エコー部分がみられる(図1a).カラードプラおよびパワードプラにより,腫瘍の辺縁に明瞭なカラー信号が得られる(図1b).
1. 超音波所見
上腹部横走査により膵頭部に楕円形の境界明らかな腫瘤像がみられる.内部は周囲より低エコーであるが,通常,エコーレベルは膵癌よりやや高い.辺縁に線上の低エコー部分がみられる(図1a).カラードプラおよびパワードプラにより,腫瘍の辺縁に明瞭なカラー信号が得られる(図1b).
掲載誌情報