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文献詳細

雑誌文献

medicina41巻2号

2004年02月発行

文献概要

今月の主題 腹部疾患をエコーで診る 臓器・疾患別アプローチ―ワンポイントレクチャー 〈腹部大動脈・その他〉

門脈圧亢進症

著者: 松谷正一1 丸山紀史1 税所宏光1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学

ページ範囲:P.283 - P.283

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門脈圧が持続的に上昇すると,脾腫や血球減少,腹水が出現する.さらに門脈系と大循環との間に短絡路が発達すると,消化管静脈瘤と出血,肝性脳症など多彩な臨床所見を呈する.

1. 門脈の変化

 肝外門脈閉塞症を除くと,門脈圧上昇に伴って門脈は拡張し,流速が低下する.また呼吸による径の変動が減少する.進行した例では,狭小化や逆流がみられることがある.門脈内に血栓が形成されると門脈圧亢進や増悪因子となる.血栓のエコー輝度や占拠部位はさまざまである.診断にはカラードプラを併用する.門脈閉塞が生じると,周囲に肝臓へ向かう側副血管が形成される.高度なものを,海綿状変化(cavernomatous transformation)と呼ぶ(図1).健常者の門脈径は9.3±1.1mm,平均血流速度は13.2±2.9cm/sec.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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