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文献詳細

雑誌文献

medicina41巻2号

2004年02月発行

文献概要

今月の主題 腹部疾患をエコーで診る 臓器・疾患別アプローチ―ワンポイントレクチャー 〈骨盤内臓器(子宮)〉

妊娠

著者: 佐久間亨1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学放射線医学

ページ範囲:P.289 - P.289

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妊娠初期の超音波検査によるチェック項目は胎囊(gestational sac:GS)の確認,胎芽および付属物の評価,胎児心拍(fetal heart movement: FHM),多胎妊娠,妊娠週数,子宮,付属器の評価が挙げられる.妊娠成立後最初に確認されるのが胎囊である.肥厚した内膜内に直径2~4mm大の囊胞が確認される.通常妊娠では4週頃より胎囊,妊娠6週頃より胎芽像が確認される.胎児心拍は遅くとも妊娠8週には全例検出され,胎児心拍の確認により妊娠が成立したと判定される.無症状のまま死児が子宮内にとどまっている状態が稽留流産であるが,そのうち胎芽が描出されない場合を枯死卵(図1),胎芽が描出される場合を狭義の稽留流産として分類している.

 胎児死亡は以下の基準により判定される.①経腟走査において妊娠7週,経腹走査では8週を過ぎている時期に胎囊内の胎芽に心拍が認められない,あるいは胎芽自身が認められない.②経腟走査の場合,胎囊径が3cm以上,経腹走査の場合4cm以上あるにもかかわらず胎芽が認められない.③胎囊内に胎芽が認められるのに心拍が認められない.④胎囊内に胎芽・心拍が認められず,1週間以上の経過で胎囊の増大がない.ただし尿妊娠反応が陽性(50IU/l)で子宮内の胎囊が確認されれば妊娠4週以降であり,それから3週以上経過していることが必要.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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