文献詳細
文献概要
今月の主題 腹部疾患をエコーで診る column 臓器抽出のコツ
卵巣
著者: 佐久間亨1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学放射線医学
ページ範囲:P.284 - P.284
文献購入ページに移動 卵巣の位置は子宮の位置によりさまざまに変化するが,通常は子宮底部の外側,外腸骨動静脈の内側に認められることが多い.経腹超音波では,描出の妨げとなる腸管ガスを下部骨盤腔から排除し,膀胱を音響窓として用いるために,検査1時間前に1~1.5lの水分を摂取し,尿を溜めておくことが必要である.
卵巣は年齢,月経周期により描出像が異なる.年齢による変化では思春期前にはまだ小さく,また閉経後には萎縮し同定できないことが多い.思春期以降においては5~10mm大の数個の無エコー域(卵胞)を内包する長径4cm以下の腫瘤として描出される.そのうち排卵卵胞は1日に1~2mmずつ増大し,排卵直前には18~22mm前後にまで達するが,通常は径3cm以下である.
卵巣は年齢,月経周期により描出像が異なる.年齢による変化では思春期前にはまだ小さく,また閉経後には萎縮し同定できないことが多い.思春期以降においては5~10mm大の数個の無エコー域(卵胞)を内包する長径4cm以下の腫瘤として描出される.そのうち排卵卵胞は1日に1~2mmずつ増大し,排卵直前には18~22mm前後にまで達するが,通常は径3cm以下である.
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