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文献詳細

雑誌文献

medicina41巻2号

2004年02月発行

文献概要

今月の主題 腹部疾患をエコーで診る column 臓器抽出のコツ

副腎

著者: 宮本幸夫1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学放射線医学

ページ範囲:P.297 - P.297

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 右副腎は,右季肋部肋骨弓下走査にて,右腎の内頭側,肝右葉の背側,下大静脈の外背側に描出される.消化管ガスが多いときは,左側臥位にて,深吸気下に走査することで描出が容易となることが多い.副腎は低エコーの“人字”あるいはλ状構造体として描出される.右副腎の外側は肝内に食い込んでいるため,描出が困難となることがある.一方,左副腎は傍腹部大動脈域で,かつ左腎上極の腹側内方に位置するため,経腹壁走査では,消化管ガスにより描出しえないことが多い.呼気時での走査が有効となることもある.左背部から左腎を通して腹部大動脈を捉え,その後探触子を傾けて腹部大動脈の外側に捉えることで,左腎上極のレベルに左副腎を捉えられることが多い.同法では正常の左副腎を捉えることはあまりないが,副腎の腫瘤性病変の描出には有効となることが少なくない.なお,いわゆる飲水法は膵体尾部の描出に有効な手段であるが,同法が左副腎の描出に有効となることは,筆者の経験上あまりない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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