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文献詳細

雑誌文献

medicina41巻2号

2004年02月発行

文献概要

カラーグラフ 足で診る糖尿病(2)

足の角質異常

著者: 新城孝道1

所属機関: 1東京女子医科大学糖尿病センター

ページ範囲:P.322 - P.323

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人が立位で歩行すると,重力の影響が足に及ぶ.歩行速度が上がるにつれ荷重負荷が倍加する.足は関節での緩衝作用を有し,前方への移動をスムーズにする作用を有し,足はアーチ構造でさらに圧力の分散と前進への機能を有している.足は,皮膚,軟部組織,筋肉,腱,骨や関節よりなり,皮膚が外地との接点となる.皮膚に対する機械的刺激が加わると,防御反応で皮膚の肥厚,膠原線維の増加をもたらす.日常生活での足への機械的刺激で,足の種々の部位に角質増殖をきたす.皮膚の角質増殖には胼胝(中央部は平坦で芯がない),鶏眼(中央部に丸い塊があり,目玉の様相を呈する)と疣贅(中央部に小さな黒い点が散在し,毛細血管よりなる.出血を伴う)に大別される.日常臨床でよく遭遇するこの角質異常に関して,発生機序とその後の進展などに関し述べることとする.

 肥満があり体重が多くても,足の軟部組織が多いと角質異常の形成は少ない.逆に高齢者で低体重例でも,足の軟部組織の萎縮と前屈姿勢などが相互作用すると顕著な角質異常を生ずることがよくみられる.また素足での生活では,足の角質異常は足底に生じることがほとんどであるが,履物を使用する現在では角質異常は足の種々の部位に形成される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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