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文献詳細

雑誌文献

medicina41巻6号

2004年06月発行

カラーグラフ 足で診る糖尿病(6)

足の変形

著者: 新城孝道1

所属機関: 1東京女子医科大学糖尿病センター

ページ範囲:P.1064 - P.1065

文献概要

足の診察での視診は最も重要である.どのような所見が異常であるのかの鑑別が重要である.足の変形は,異常所見として捉えるべきである.

 「外反母趾」:足の変形では,第1基節骨がMP(中足趾節)関節で外転位をとる変形が外反母趾としてよく認知されている.X線検査では外反母趾角15度以上,M1M2角9度以上を外反母趾としている.外反母趾は先天的な要素と後天的な両要素を備えている.後者に関しては関節リウマチで好発し,女性によくみられ,殊にハイヒールのような履物との関係がよく取り沙汰されている.糖尿病の患者では,糖尿病神経障害で横アーチの低下がみられ開張足をとりやすい.また糖尿病患者での外反母趾は履物での機械的刺激を受けやすく,角質増殖反応をもたらす(図1).前足部中央の足底部の角質異常例は,メタタルザールバーなどの前足部のアライメントを是正するグッツが必要である.また関節変形部は滑液膜炎をきたしやすい.母趾の外反に対して小趾の内反の併発例が多い.履物の選択では爪先の広い,足趾を圧迫しないものが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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