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今月の主題 臨床医のための呼吸調節と障害 呼吸調節障害の基礎知識
咳嗽
著者: 塩谷隆信1
所属機関: 1秋田大学医学部保健学科・理学療法学専攻
ページ範囲:P.1108 - P.1113
文献購入ページに移動咳嗽は,呼吸器疾患の日常診療において最も多く遭遇する主訴である.
咳嗽の末梢受容器としては,速順応性刺激受容器(irritant receptor)と気管支C-fiberがあり,機械的および化学的刺激に反応する.
咳嗽は,症状発現から3週間以内の急性咳嗽,3週間以上継続する遷延性(亜急性)咳嗽,8週間以上持続する慢性咳嗽に分類される.
湿性咳嗽は喀痰を喀出するための生体防御反応であり,気道の過分泌が治療対象となる.乾性咳嗽は病的咳嗽であるため,咳嗽そのものが治療対象となる.
慢性咳嗽の3大原因疾患は咳喘息,アトピー咳嗽,副鼻腔気管支症候群である.
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