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文献概要
今月の主題 臨床医のための呼吸調節と障害 呼吸不全における呼吸調節
在宅酸素療法と呼吸調節―在宅酸素療法による身体効果と呼吸調節への影響
著者: 宮本顕二1
所属機関: 1北海道大学医学部保健学科臨床理学療法学講座
ページ範囲:P.1133 - P.1135
文献購入ページに移動在宅酸素療法(home oxygen therapy:HOT)は1984年にその適応基準が発表され,その翌年に社会保険への適用が認められ,その後急速に普及した.現在は約10万人のHOT施行患者がいると推定され,HOTはわが国で最も成功した在宅医療の一つである.本稿では在宅酸素療法(長期酸素吸入)による身体効果と呼吸調節への作用を解説する.
長期酸素投与の身体効果
1. 運動耐容能の向上
長期酸素吸入は慢性呼吸不全患者の歩行距離を延長させ,トレッドミルや自転車エルゴメータの運動持続時間を延長させる(図1).その機序について,下記の報告などがある.
長期酸素投与の身体効果
1. 運動耐容能の向上
長期酸素吸入は慢性呼吸不全患者の歩行距離を延長させ,トレッドミルや自転車エルゴメータの運動持続時間を延長させる(図1).その機序について,下記の報告などがある.
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