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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻1号

2005年01月発行

文献概要

今月の主題 日常診療で診るGERD(胃食道逆流症) GERDを起こす病態

H. pylori除菌治療とGERD

著者: 古田隆久1 杉本光繁1 白井直人2

所属機関: 1浜松医科大学第一内科 2浜松医科大学臨床検査医学

ページ範囲:P.100 - P.102

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ポイント

H.pyloriを除菌すると多くの場合胃酸分泌が改善するため,5~10%の頻度で新たにGERDを発症する.

特に,滑脱型の食道裂孔ヘルニアを有していたり,肥満であったり,カルシウム拮抗薬や亜硝酸薬を内服中の患者など,リスクファクターを有する場合には注意が必要である.

H.pylori感染があるGERD患者での除菌は,除菌によって難治化するという報告もある.しかし,長期的にプロトンポンプ阻害薬(PPI)などの酸分泌抑制薬を内服しなくてはならない場合は,萎縮性胃炎の発生,増悪を防ぐためにH.pyloriの除菌は必要と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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