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雑誌目次

雑誌文献

medicina42巻10号

2005年10月発行

雑誌目次

今月の主題 これだけは知っておきたい呼吸器薬の使い方 気道感染症治療のポイント

かぜ症候群に対する抗菌薬の使い方―Q“かぜ症候群に対する抗菌薬の適応と使用上の注意は?”

著者: 永武毅

ページ範囲:P.1696 - P.1698

ポイント

かぜ症候群に通常,抗菌薬の適応はない.

明確な細菌感染症の存在またはハイリスク患者では抗菌薬の適応がある.

急性上気道感染症に抗菌薬を使用する場合は短期間で行うべきものである.

急性上気道感染症の病原細菌類では耐性菌の激増が認められている.

小児はウイルスや病原細菌のキャリアである.

抗インフルエンザ薬の使用法と予防接種の意義―Q“インフルエンザ治療の原則と予防接種の効果は?”

著者: 永武毅

ページ範囲:P.1700 - P.1702

ポイント

抗インフルエンザ薬としてA型にのみ有効なアマンタジン,A型とB型の両者に有効なザナミビル,オセルタミビルの3剤が臨床使用されている.

抗インフルエンザ薬は発症48時間以内の使用での有用性が期待できる.

高齢者を含めハイリスクグループにはワクチン接種による感染予防が推奨される.

急性気道感染症に対する抗菌薬の使い分け―Q“普段は元気がよい方が「肺炎」で入院しました.抗菌薬使用の考え方は?” Q“元来健康な方のセフェム,ペニシリン無効の肺炎の治療法は?”

著者: 中森祥隆

ページ範囲:P.1704 - P.1707

ポイント

肺炎球菌,インフルエンザ菌などによる細菌性肺炎と,マイコプラズマ,肺炎クラミジアなどによる非定型肺炎がある.

細菌性肺炎と非定型肺炎の鑑別が重要.

マクロライド系薬は非定型肺炎に有効,併用薬に注意が必要.

ペニシリン,セフェム系薬は細菌性肺炎に有用であるが非定型肺炎には無効.

キノロン薬は重症肺炎,レジオネラ肺炎に推奨.

院内肺炎のガイドラインの考え方と抗菌薬使用の実際―Q“入院している方が「肺炎」になりました.抗菌薬の使用の考え方は?”

著者: 中村茂樹 ,   宮崎義継 ,   河野茂

ページ範囲:P.1708 - P.1711

ポイント

院内肺炎は入院後48時間後に発症する肺炎と定義される.

院内肺炎は基礎疾患が重篤で,耐性菌が原因菌になることが多く予後不良である.

院内肺炎に対する治療は広域で強力な抗菌薬を十分量,短期間投与し,抗菌薬の選択は偏りのない多様なものにすることである.

嚥下性肺炎の治療と予防―Q“高齢者の方がむせて「肺炎」で入院したときの抗菌薬使用の考え方と予防の方法は?”

著者: 川村純生 ,   河野茂

ページ範囲:P.1713 - P.1715

ポイント

誤嚥は気道内へ食物や口腔内常在菌などを吸引することである.

中枢神経疾患や加齢による要因が注目されている.

高齢者では臨床症状が乏しいことが多く,日頃からよく観察しておくことが必要.

大脳基底核に病変を有する患者は嚥下性肺炎を起こしやすい.

嚥下性肺炎の原因菌は複数菌感染が多く,嫌気性菌の関与も重要である.

予防のために摂食介助,口腔ケアに努める.

肺結核症―Q“抗結核薬による治療の考え方と使用の実際の注意点は?”

著者: 益田公彦 ,   赤川志のぶ

ページ範囲:P.1716 - P.1718

ポイント

初回標準治療はどのようにやっていくのか.

標準治療の軌道に乗らない場合どうするのか.

耐性が判明した場合は治療方針をどうするのか.

非結核性抗酸菌症―Q“慢性の咳,痰で時に血痰が出て,痰中に非結核性抗酸菌が検出される方の治療管理の実際は?”

著者: 倉島篤行

ページ範囲:P.1720 - P.1722

ポイント

非結核性抗酸菌症は年間8,000人以上の新規発生があり,稀な疾患ではなくなっている.

中高年女性に中葉舌区を中心として結節影,気管支拡張所見がみられる肺MAC症の増加が注目されている.

多くの非結核性抗酸菌症治療において, 結核菌用の感受性検査は役に立たない.

低用量マクロライド療法などによる慢性下気道感染症のコントロールの実際―Q“慢性の咳,痰に苦しむ患者,あるいは上気道感染の経過が長引く患者の治療・管理の実際は?”

著者: 徳田均

ページ範囲:P.1723 - P.1725

ポイント

慢性気道感染症(気管支拡張症)で,咳,痰,反復する急性増悪に苦しむ例に対しては,マクロライドの少量・長期投与が有効である.

軽症の急性増悪にはニューキノロンの経口薬,重症の増悪には入院のうえで第3世代以降のセフェム,カルバペネムなどを使用する.

上気道炎後の慢性の咳に悩まされる患者の中に,軽症の気管支拡張症が隠れていることが多い.胸部単純X線側面写真あるいはCTで確認できる.短期間の抗菌薬の投与で愁訴を解消することができる.

ステロイド長期使用者などの免疫低下者に合併した肺炎の治療―Q“プレドニゾロンを長期服用している方に合併した肺炎治療の組み立ては?”

著者: 宮野真輔 ,   川名明彦

ページ範囲:P.1727 - P.1729

ポイント

ステロイド長期服用により,主に細胞性免疫不全状態となる.

ステロイド使用中の肺炎の原因微生物は多岐にわたるため,可能な限り原因微生物を同定するとともに,直ちにエンピリック治療を開始する.

エンピリック治療においては,広域の抗菌薬だけでなく,場合によっては抗真菌薬その他を併用しなくてはならない.

ニューモシスチス,結核については積極的に予防投与を早期に開始する.

真菌感染症(肺アスペルギルス症)―Q“肺結核症の既往があり喀痰からアスペルギルスが検出されましたが,治療は?”

著者: 安藤常浩

ページ範囲:P.1731 - P.1733

ポイント

肺アスペルギルス症では病型や重症度によって治療法が異なっており,その分類と病状を認識することが大事である.

多くは難治性であり,種々の抗真菌薬の特徴をよく理解し,適切に使用することが治療結果にも反映される.

いくつか新規の抗真菌薬が導入予定であり,薬剤選択や併用療法など今後の展開に注目する必要がある.

肺炎球菌ワクチンの意義―Q“肺炎球菌ワクチンはどのような方に用いるのでしょうか?どのような効果が期待できますか?”

著者: 布施克也 ,   塚田弘樹 ,   下条文武

ページ範囲:P.1734 - P.1737

ポイント

高齢者が増加し,肺炎球菌の耐性化が進む現在,肺炎球菌ワクチンの意義は大きい.

肺炎球菌ワクチンは主たる莢膜抗原23血清型からつくられた23価ワクチンであり,耐性肺炎球菌も含め,病原血清型の85~95%をカバーする.

インフルエンザワクチンとの併用により高い有効性が期待できる.

CDCのrecommendationを参考に,日本の実情に合わせた運用が必要である.

気管支喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療のポイント

急性喘息発作の対応―Q“喘息の方が夜間に呼吸困難で来院しました.どのような治療をしたらよろしいでしょうか?”

著者: 山下直美

ページ範囲:P.1738 - P.1740

ポイント

発作強度を速やかに把握する.

初期治療の是非が発作の改善の鍵となる.

吸入β2刺激薬,注射用テオフィリン薬,注射用ステロイド薬,エピネフリンの皮下注射を重症度により選択して使用する.

気管支喘息の慢性期の管理―Q“喘息の方の発作後に安定してからの治療と吸入ステロイド薬投与時の注意点は?”

著者: 高橋宏

ページ範囲:P.1741 - P.1745

ポイント

抗喘息薬はコントローラー,リリーバーの2つに分けて考えるべきである.

患者教育と自己管理の重要性,とりわけPEF測定による自己管理が重要.

各吸入ステロイドの特性を理解し,患者ごとに適切なものを選ぶ.

吸入ステロイドの用量はステップ(重症度)ごとに適当な量を投与する.

ステップアップ・ステップダウンの考え方.

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の管理―Q“COPDの基本的な管理・治療の考え方は?”

著者: 吉岡央子 ,   木田厚瑞

ページ範囲:P.1746 - P.1749

ポイント

COPDの治療は,重症度別に行うのが原則.

肺だけの疾患ではなく,全身疾患と捉えて,長期の管理・治療を行っていく必要がある.

予後規定因子といわれるbody mass index(栄養状態),airflow obstruction(呼吸機能),dyspnea(呼吸困難感),exercise capacity(運動耐容能)を含めた治療効果の判定を行っていくことが大切.

交感神経刺激薬―Q“気管支喘息では交感神経刺激薬はどのようなときに用いればいいのでしょうか? ”Q“COPDでは交感神経刺激薬は効果があるでしょうか?”

著者: 諏訪部章

ページ範囲:P.1750 - P.1752

ポイント

β2刺激薬は気管支平滑筋を弛緩させることで気管支拡張薬として使用される.種々の剤形があるがMDIによる吸入を第一選択に考え,うまく吸入できない場合に他の剤形を考慮する.また,β2刺激薬のみの連用は,喘息の病態を悪化・遷延させる傾向があるため,必ず抗炎症薬である吸入ステロイド薬を併用する.

テオフィリン薬の効果と使用上の注意―Q“テオフィリンは喘息の治療にどのように用いるのでしょうか?” Q“COPDにテオフィリンは効果があるのでしょうか?”

著者: 石井彰

ページ範囲:P.1754 - P.1757

ポイント

テオフィリン徐放製剤は喘息の長期管理目的ではその有用性は確立している.

急性増悪の治療において,日本ではアミノフィリンの点滴がよく用いられるが,国際的にはいまだ論議がある.

COPDでは安定期の症状コントロールとしても急性増悪時の治療としても,吸入気管支拡張薬(β2刺激薬,抗コリン薬)のほうがテオフィリンより望ましいとされる.

抗コリン薬の効果と使用上の注意―喘息とCOPDの治療における位置付け―Q“抗コリン薬は喘息の治療にどのように用いるのでしょうか?” Q“抗コリン薬はCOPDの治療にどのように用いるのでしょうか?”

著者: 大田健

ページ範囲:P.1759 - P.1762

ポイント

気管支拡張薬には,抗コリン薬のほかにβ2刺激薬,徐放性テオフィリンがある.

COPDでは,薬物療法により生命予後を変えることはできないが,気管支拡張薬は症状を軽減しQOLを改善する.

高齢者では喘息とCOPDの合併する例が多く,抗コリン薬を含む気管支拡張薬併用療法が効果を現わすことが期待される.

吸入ステロイド薬使用上の原則と注意―Q“気管支喘息では吸入ステロイドはどのようなときに用いればいいのでしょうか” Q“COPDでは吸入ステロイドは効果があるのでしょうか?”

著者: 高橋宏

ページ範囲:P.1763 - P.1766

ポイント

吸入ステロイドは気管支喘息長期管理の中心的薬剤.

重症度ステップ2以上の患者には長期管理薬のなかの第一選択薬.

吸入ステロイド早期導入の考え方.

COPDに対する吸入ステロイド治療.

抗アレルギー薬・抗喘息薬―Q“抗アレルギー薬は多種類ありますが,どのように使い分けるのでしょうか?”

著者: 駒瀬裕子

ページ範囲:P.1768 - P.1770

ポイント

抗アレルギー薬は作用によって5つに分けられる(表1参照).

そのなかでロイコトリエン拮抗薬がエビデンスが多く,吸入ステロイド薬減量作用も明らかである.

患者の病態に応じて使い分けることが必要であるが,いずれの抗アレルギー薬にもレスポンダー,ノンレスポンダーがいるため,効果判定までの時期を考慮し,有効な症例に適正に使用することが重要である.

変調療法―Q“減感作療法はどういう患者に効くのでしょう?どのように行えばいいのでしょうか?”

著者: 坂本芳雄

ページ範囲:P.1771 - P.1773

ポイント

非特異的変調療法には金チオリンゴ酸ナトリウムとヒスタグロビンがある.

特異的変調療法には,アレルゲン特異的にアレルギー性免疫応答を修飾する減感作療法がある.

わが国ではハウスダストエキスが喘息の減感作療法のほとんどで用いられている.

減感作療法中では注射後のアナフィラキシーの発現に留意し,もし発現した場合は迅速に対処する.

その他の疾患治療のポイント

間質性肺炎(NSIP,IPFなど)―Q“どのような間質性肺炎にステロイド治療を行うのでしょうか?” Q“その他の治療法は?”

著者: 吉澤靖之 ,   宮崎泰成 ,   稲瀬直彦

ページ範囲:P.1774 - P.1776

ポイント

特発性間質性肺炎群と診断する前に詳細な問診が重要.

cellular NSIPとCOPはステロイドに反応する.

VATSは呼吸器医と肺病理専門医のいる施設で行う.

過敏性肺炎(急性,慢性)―Q“過敏性肺炎に対してステロイド治療の実際は? 慢性過敏性肺炎の治療法は?”

著者: 吉澤靖之 ,   宮崎泰成 ,   大谷義夫

ページ範囲:P.1777 - P.1779

ポイント

無自覚および間接曝露を含めた抗原回避が重要である.

急性過敏性肺炎のステロイド薬は短期的には有効である.

慢性過敏性肺炎の再燃症状軽減型はステロイド薬に反応が良い.

慢性過敏性肺炎の潜在性発症型は特発性肺線維症と誤診されている.

サルコイドーシス―Q“肺サルコイドーシスの治療はどのようにすればよいのでしょうか?”

著者: 山口哲生

ページ範囲:P.1780 - P.1783

ポイント

肺野陰影がある場合(Ⅱ期,Ⅲ期)でも粒状陰影,綿花状陰影は自然に改善する可能性が高いので経過観察とし,自覚症状の悪化などが加われば治療の適応となる.見極めが難しい.

気管支血管束に沿った陰影の増加や肺葉の収縮などは自然改善傾向に乏しいので,治療導入の指標となる.

プレドニンは30mg/日から開始して約1年で維持量とすることを目安とする.吸入ステロイド薬,免疫抑制剤なども試してみる価値はある.

急性肺血栓塞栓症―Q“抗凝固剤,血栓溶解剤の使用法の実際は?”

著者: 金澤實

ページ範囲:P.1784 - P.1786

ポイント

急性肺塞栓症(APE)を疑った時点からヘパリンによる抗凝固療法を開始する.

ヘパリン開始から3日以内にワルファリン治療に切り替える.

広汎型APE,亜広汎型APEにt-PA製剤を用いた血栓溶解療法が推奨される.

抗凝固療法・血栓溶解療法ともに禁忌に配慮し,かつ投与中は出血に十分注意する.

慢性呼吸不全―Q“肺結核後遺症の方の治療と管理方法は?”

著者: 蝶名林直彦 ,   内山伸

ページ範囲:P.1788 - P.1791

ポイント

肺結核後遺症による慢性呼吸不全例では,右心負荷の軽減のため,急性期・慢性期とも体液バランスに留意し,利尿薬(ラシックス®,アルダクトン®,ハンプ®など)を適切に使用する.

慢性呼吸不全患者でPaco2 60Torr以上,その急性増悪例ではPaco2 70Torr以上で酸素療法以外にNPPV(非侵襲的人工呼吸)を考慮する.

気道症状治療のポイント

咳嗽―Q“気道感染時の咳嗽の治療法は?” Q“慢性化した咳嗽の治療法は?”

著者: 美濃口健治

ページ範囲:P.1793 - P.1795

ポイント

初めに咳嗽がどのような病態で出現しているかを診断することが重要である.その他の呼吸器症状の有無も確認する.

喀痰を伴う湿性咳嗽か,伴わない乾性咳嗽か,を鑑別する.

胸部X線で異常があるかないかを確認する.

呼吸機能検査で閉塞性または拘束性の呼吸障害が存在するかを検討する.

喀痰中の炎症細胞の有無について検討する.

咳受容体感受性や気道過敏性検査を考慮する.

気管支鏡検査が必要か否かを検討する.

確定診断後は,疾患の基本治療も行うことが重要である.

麻薬性鎮咳薬の副作用には便秘,眠気,嘔吐,排尿障害などに注意する.非麻薬性鎮咳薬の副作用では,めまい,口渇,眠気,動悸,便秘などに注意する.

去痰薬の用い方―Q“去痰薬の特性と使い分け・組み合わせ法は?”

著者: 齊藤均 ,   中村清一

ページ範囲:P.1796 - P.1798

ポイント

去痰療法は補助的治療であるが,患者の症状,苦痛軽減のため,積極的に行われるべきである.

去痰薬の分類,粘液溶解薬,粘液修復薬,粘液潤滑薬の違いを理解し,痰の性状に合わせて処方しなければならない.

通常の去痰薬で,効果不十分な場合には,14員環マクロライドの抗菌薬は,慢性気道感染症の患者に,少量長期に投与することによって喀痰量を減少させ,気道の炎症を改善することが期待できることがある.

漢方薬にも去痰作用を有するものがあり,その内服も考慮すべきである.

呼吸器疾患の患者に対する漢方薬の使い方―これだけは知っておきたい12漢方処方―Q“呼吸器疾患の際の和漢療法での対処法を教えてください?”

著者: 藤森勝也 ,   下条文武 ,   鈴木栄一

ページ範囲:P.1801 - P.1804

ポイント

麦門冬湯は,かぜ症候群後の乾性咳嗽に有用である.

補中益気湯は,病後,術後の体力低下時の全身倦怠感,食欲不振,微熱に使用する.

小柴胡湯は,かぜ症候群亜急性期に使用する.

小青竜湯は,水様性痰(感染を疑う膿性痰でない)と咳のある急性気管支炎患者に使用する.

香蘇散は,高齢者のかぜ症候群初期に使用する.

桂枝湯(漢方薬の基本中の基本で,必ず構成生薬とともに記憶する)は,かぜ症候群急性期で,胃腸が弱く,自然発汗傾向の患者に使用する.

酸素投与の実際―Q“救急での酸素投与の注意点は?” Q“在宅酸素療法(HOT)の導入と管理は?”

著者: 津田徹 ,   吉本美華

ページ範囲:P.1805 - P.1808

ポイント

喘息発作時などで基礎疾患がない場合は,酸素飽和度92%を下回ると酸素投与開始,目標は95%以上に.

酸素療法開始後30分~1時間でまず評価,目標はPao260Torr以上,Spo290%以上,pHが7.35以上.

CO2ナルコーシスを恐れるあまり低酸素血症に放置することなく,早期にNPPVなどの導入を考慮.

クリニックでのHOT導入の際は,入院施設のある病院や呼吸リハビリテーションの対応が可能な施設との連携や社会的支援が必要である.

終末期呼吸困難感への薬物対応―Q“高度に進んだ肺気腫の呼吸困難にはどのような対処法があるのでしょうか?”

著者: 田中一正

ページ範囲:P.1809 - P.1811

ポイント

呼吸困難感対応の薬物使用は,副作用として呼吸不全のリスクである肺胞低換気を考慮して使用することとなるため,個々への個別対応となり,十分な信頼関係が大切である.

COPDにおいてはターミナルを見極めるのは難しい現状にあるが,呼吸困難感は予後因子としても大事な症状である.

理解のための29題

ページ範囲:P.1814 - P.1819

連載

目でみるトレーニング

著者: 瓜田純久 ,   渡辺慎太郎 ,   岩崎靖

ページ範囲:P.1823 - P.1828

問題 421

 症 例:15歳,女性.

 主 訴:下腹部痛.

 既往歴:特記すべき事項なし.

 家族歴:特記すべき事項なし.

 現病歴:2カ月前より時に下腹部痛がみられたが,放置していた.2日前より下腹部痛が増悪したため,近医受診.整腸薬を投与されるが改善しないため,当院を受診.

 来院時現症:身長148cm,体重41kg,体格,体型,皮膚に異常はみられなかった.下腹部正中に臍下4横指に及ぶ表面平滑な腫瘤を触知し,軽度の圧痛がみられた.

演習・小児外来

〔Case28〕 発熱・嘔吐・咽頭痛を主訴とする7歳男児 〔Case29〕腹痛と摂食不良の12歳9ヵ月の女子

著者: 片岡正 ,   江川充

ページ範囲:P.1830 - P.1830

症 例:7歳の男児.

 現病歴:朝は元気に登校した.朝からのどの痛みを感じていたとのこと.給食を食べようとして嘔吐.保健室に連れて行かれて熱を計ったら38.5℃に発熱していた.母親が呼ばれて早退,その足で小児科クリニックを受診した.

 現 症:来院時体温は39℃.嘔吐は治まっているが嚥下に伴う痛みがある.胸部を中心に小さな紅斑が癒合した発疹を認める.聞くと痒みがあるという.

聖路加国際病院内科グランドカンファレンス(最終回)

既往に悪性リンパ腫があり,2週間前より倦怠感・食欲不振が強まり,入院となった71歳女性

著者: 大岩孝誌 ,   児玉知之 ,   岡田定 ,   大島一太 ,   和田匡史 ,   山雄さやか ,   立之美佳 ,   道川武紘 ,   四津里英 ,   氣比恵 ,   出雲博子 ,   安斉均 ,   福井次矢 ,   田中まゆみ ,   林田憲明

ページ範囲:P.1836 - P.1849

大岩(総司会) それでは,本日のグランドカンファレンスを始めます.和田先生,症例のプレゼンテーションをお願いいたします.

症例呈示

 和田(担当医) 症例は71歳,女性.夫と2人暮らし.悪性リンパ腫の既往があり,骨浸潤および胸腰椎の圧迫骨折のため,ADLは一部介助を必要とし,歩行や排泄は何とか自分で行えます.performance statusは2でした.受診時の主訴は食欲不振と全身倦怠感です.既往歴(表1)は悪性リンパ腫を67歳時に診断され,ほかに慢性心房細動,帯状疱疹,胃潰瘍,急性膵炎があります.悪性リンパ腫は,手術-CHOP療法-再発-放射線療法-再発-放射線療法とMECP療法・リツキサン療法-再発-放射線療法とリツキサン療法-無治療で長期寛解,再発なしという経過を辿っています(表2).

病理との付き合い方 病理医からのメッセージ(7)

新医師臨床研修制度のなかでの役割―特にCPCレポートとの関連

著者: 鬼島宏 ,   加藤博之

ページ範囲:P.1850 - P.1854

2004(平成16)年4月より,いわゆる新医師臨床研修制度がスタートし,診療に従事しようとする医師は,2年以上の臨床研修を受けなければならなくなった(医師法第16条の2).日本の医師臨床研修制度を振り返ると,1946(昭和21)年に,実地修練制度(いわゆるインターン制度)が創設され,医学部卒業後に医師国家試験受験資格を得るためには,「卒業後1年以上の診療及び公衆に関する実地修練」を行うこととされた(義務化).しかし1968(昭和43)年には,実地修練制度が廃止され,(旧来の)臨床研修制度が創設されるに至った.この旧制度は,医学部卒業直後に医師国家試験を受験し,医師免許取得後も2年以上の臨床研修を行うように努めるとされた(努力目標).

 以上の変遷を経て,2004年より新制度がスタートした背景には,旧臨床研修制度の下では,①多くの研修医(約70%)が大学病院に偏在し,出身大学(医局)関連の限られた診療科による研修を受けており,②幅広い診療能力が身に付けられる総合診療方式(スーパーローテイト)による研修を受けていた研修医は少なかった,という点が挙げられる.加えて,地域医療との接点が少なく,専門の診療科に偏った研修が行われ,「病気を診るが,人は診ない」と評されることもあった.多くの研修医の処遇が不十分で,研修に専念できない状況や,出身大学やその関連病院での研修が中心のため,研修内容や研修成果の評価が十分に行われてこなかったといった点も指摘されていた.

しりあす・とーく 第10回テーマ

いま本当に必要な医療改革とは何か?―医療への信頼と医師のプロフェッショナリズム(後編)

著者: 大西利明 ,   李啓充 ,   郡義明

ページ範囲:P.1856 - P.1865

少子高齢社会のなかで当たり前のように「社会保障費の抑制」,「医療費の伸びの抑制」ということが言われるようになった.しかし重要なのは,単にコストを抑制することではなく,コスト効率をよくすることだ.

 前号に続き,「本当に必要な医療改革」をテーマに据えた今回は,医療現場に存在する具体的な問題群を出発点に,無駄を排して医療をよくするための方策を,プロの視点から語っていただいた.

 (前号よりつづく)

データを基に攻める

主な疾患の年齢調整死亡率

■大西 年齢調整死亡率というのを,知っておられますか? 日本は,年齢調整死亡率が減っているんです.

危険がいっぱい―ケーススタディ・医療事故と研修医教育 第10回

入院中に心肺停止した44歳女性

著者: 田中まゆみ

ページ範囲:P.1866 - P.1870

今回の症例は,激しい腹痛と食事の経口摂取困難,粘血便などの症状をコントロールするための入院中に心肺停止した44歳の女性である.

 アリス(司会役) 今回の症例は,入院中に心肺停止状態で発見された44歳女性です.

 ジニー(症例提示役) 患者はCrohn病とうつ病の既往ある44歳のヒスパニック女性で,腹痛のコントロールのため入院,入院2日目の夜,看護師が定時のバイタルを取ろうとしたら心肺停止していました.

「デキル!」と言わせるコンサルテーション 第10回

デキレジのコンサルテーション③腎臓系

著者: 香取秀幸

ページ範囲:P.1872 - P.1875

午後の外来中の専門医に研修医から電話があった

●研修医:「手術目的に入院した患者さんのことでご相談したいのですが」

■専門医:「今外来中だけど,急ぎの用?」

●研修医:「いえ,腎臓の悪い患者さんなのでどうしたらよいかご意見をお聞きしたいのです」

■専門医:「わかった,外来が終わったら病棟に行くよ」

(夕方病棟で……)

■専門医:「腎臓が悪いってどういうこと?」

●研修医:「外来の検査で蛋白尿・潜血が陽性です.どのようにすればよいでしょうか?」

■専門医:「尿の異常はいつから指摘されているの? 高血圧その他の合併は? 生化学データでは,低蛋白血症あるの? 腎機能はどの位? 尿蛋白は定量でどのくらい出ているのかな?」

●研修医:「エーッと,腎臓の経過については聞いていませんでした.蓄尿とクレアチニンクリアランス(Ccr)は検査中です」

■専門医:「じゃあ,今までの経過と検査結果がまとまったら教えてください」

●研修医:「はい,ついでと言っては何ですが,別の方でお聞きしたいのですが」

■専門医:「どんな方?」

●研修医:「食欲不振で入院された78歳の女性で,入院時血清クレアチニン(sCr)が1.2mg/dlと問題なかったのですが,点滴をしてもsCrが上昇してきているんです.血清カリウムも5.5mmol/lと上昇しています」

■専門医:「どうしてそちらをまずコンサルトしないんだ!」

 腎臓についてのコンサルトは非常に範囲が広いです.点滴・中心静脈栄養の指示から血圧管理,食事の処方,果ては血液浄化療法などの特殊な治療法まで腎機能障害はありとあらゆるところで問題となります.

書評

《シリーズケアをひらく》死と身体―コミュニケーションの磁場

著者: 日下隼人

ページ範囲:P.1799 - P.1799

 講演の記録はつまらない.あるいは,読んでいてなんだか悔しい.話されているその場ではきっともっと楽しい話や言いよどみ,言い間違いなどが混じっていたのだろうし,なんといっても講演の醍醐味は話す人の口調,表情である.それらが「(笑)」などという記載を除いてほとんど消去されているのだから,気の抜けたビールを飲んでいるような不快感が残らないことがない.そうわかっていても,つい講演を記録した本や対談集に手を出してしまうのは,その話し手が気になっている,もっと言えばどこかで自分がファンになっているからである.

 本書は,著者が朝日カルチャーセンターで行った「講演録」が中心となっている.『ためらいの倫理学』(角川文庫)という「衝撃的におもしろい」本で出会った内田樹という同世代の中年の,「とほほ」感覚という表現にけっこう参っている私は,結局また手を出してしまった.そして,「気の抜けた」ものであるはずなのにこれだけおもしろいのだから,やっぱり講演を聞きたかったとまた地団駄を踏んでしまうのである.

セイントとフランシスの内科診療ガイド 第2版

著者: 武田裕子

ページ範囲:P.1812 - P.1812

 本書を手に取りページをめくって驚いた.自分が米国で研修医生活を送っていた頃,回診途中の廊下で先輩レジデントから教わりつつ手帳に書きとめた鑑別診断や治療法,カンファレンスで指導医から教えられた検査結果の解釈,忘れないための語呂合わせがそのまま目に飛び込んできたからである.今教わったら次の患者からすぐに活かせる診断・治療のポイント,逆にいうと知らなかったらアウトの臨床のコツが,すべてのページにギッシリと詰め込まれている.正統派の分厚い教科書には書かれていなくて,ベッドサイドでしか学べないような実践的な知識を,惜しみなく分け与えてくれる1冊である.この翻訳書の初版は2000年に出版されているが,本書は,大幅に内容が追加された2004年出版の原書第2版の翻訳となっている.どんなに優れた教科書でも英語で書かれていると学生・研修医には勧めにくいが,今回の間髪を入れない第2版の翻訳出版は学生・研修医を指導する立場の者にも非常にありがたく,超特急で仕事を進めてくださった訳者の先生方にお礼を申し上げたい.

 本書は,12のPartsと付録からなっている.PartⅠは「疾患への一般的アプローチ」である.第1章「鑑別診断へのアプローチ」は,わずか3頁の記載で学生・研修医がもっとも苦手とする鑑別診断の立て方をコーチしてくれる.第2版で新たに追加された第3章「緩和ケアと疼痛管理」・第4章「院内合併症予防」は,診療科ローテーションのはざまに落っこちそうな領域を簡潔かつ具体的に教えている.特に第4章は,病院内の安全管理の指針として指導医にも必見の内容である.

糖尿病診療事典 第2版

著者: 赤沼安夫

ページ範囲:P.1829 - P.1829

 本書の初版にあたる『糖尿病治療事典』が世に出て8年が経過し,この度,その第2版が編集者の繁田幸男,景山茂,石井均の3人の先生方の大変な御尽力と,実に160名にのぼる先生方の協力により出版された.ページを開いてゆくと,わかりやすい図,表が適切に組み込まれ,テーマごとに少ないページ数の中にも簡潔に要領よくまとめられていることがわかる.目次やキーワードを眺めると,糖尿病の診療において欠かせない項目のほとんどすべてが網羅されているといっても過言ではないと思われる.本書は糖尿病診療の場において百科事典的に活用できるのが最大の利点であろう.

 以下,項目のいくつかをピックアップして述べてみたい.疫学と予防では糖尿病の有病率,発生率,そして,それらの国際比較と日本人の糖尿病の特徴が述べられ,その背景にある遺伝因子と環境要因を取り上げ解説されている.糖尿病の一次予防については主要な介入試験について記載され,これらの成果などを参考に作成された健康日本21の要約が載せられている.診断の項では日本糖尿病学会の診断基準を2ページに簡潔に,しかも正確にまとめてある.まず,読者にとってこの項は必読のところであろう.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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