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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集 一般検査 髄液その他の穿刺液

髄液検査

著者: 渡邊卓1

所属機関: 1杏林大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.50 - P.52

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異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 脳脊髄液(髄液)はくも膜下腔および脳室を満たす無色透明な水様の液体で,主に脳室の脈絡叢より産生され,最終的には脳表のくも膜顆粒より静脈系に回収される.髄液は中枢神経系の保護とともに,中枢神経系組織への栄養物質の輸送,代謝産物などの除去などの役割を担うと考えられている.髄液は基本的には血液成分に由来するが,その産生の過程には,単なる透過,拡散のみではなく,能動的かつ選択的な物質の輸送が関与している.

 日常診療において,髄液検査は中枢神経系疾患の診断,なかでも各種頭蓋内感染症の診断に不可欠な検査である.このほか,くも膜下出血の診断の決め手になる場合がある.頭蓋内悪性腫瘍,脱髄疾患などの診断にも用いられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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