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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

外来でできる迅速キット検査

インフルエンザウイルス抗原検査

著者: 三田村敬子1 山崎雅彦2 市川正孝3

所属機関: 1永寿総合病院小児科 2座間小児科診療所 3伊勢原協同病院小児科

ページ範囲:P.54 - P.56

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 インフルエンザウイルスはA,B,Cの3つの型があり,本邦で冬季に流行するインフルエンザはA型およびB型インフルエンザウイルス感染症である.A型とB型のウイルス粒子表面にはヘマグルチニン(HA:16種)とノイラミニダーゼ(NA:9種)の糖蛋白抗原があり,A型はその組み合わせによる亜型に分類される.A型は人畜共通感染症で,近年,ヒトではH1N1(ソ連型),H3N2(香港型)が連続変異を起こしつつ流行しているが,鳥を中心とする動物では多くの亜型が存在する.

 インフルエンザウイルス抗原検出試薬キット(以下キット)の測定原理は,A型とB型インフルエンザウイルスそれぞれの核蛋白に対するモノクローナル抗体を用いた免疫法である.2005年からは国内のすべての試薬が1ディバイスでA型とB型を鑑別するタイプとなった.試薬担体の固相抗体と展開する抗体の2つの抗体がウイルス抗原と結合した免疫複合体が判定部に凝集したところを,目視によって判定する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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