icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

外来でできる迅速キット検査

妊娠反応

著者: 下平和久1 岡井崇1

所属機関: 1昭和大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.62 - P.63

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 「外来で行う迅速キット検査」における妊娠反応とは,尿中hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン:human chorionic gonadotropin)の定性検査のことである.hCGは分子量38,000の糖蛋白ホルモンであり,α,βの2種類のサブユニットより二量体を形成する.絨毛で産生されるため,男性や非妊娠女性では測定されないのが正常である.尿中においてhCGが検出されるときは,体内に絨毛が存在することを想定して,妊娠または妊娠性の疾患を鑑別する必要がある.また,一部の悪性腫瘍では絨毛以外の組織でhCGを産生する場合もある.以下に鑑別すべき疾患を挙げる.

正常妊娠

子宮外妊娠

流産

絨毛疾患(胞状奇胎,絨毛癌,存続絨毛症など)

異所性hCG産生腫瘍(卵巣癌,子宮頸癌,胃癌,肺癌,膀胱癌,睾丸腫瘍など)

不妊治療などでhCGなどの投与を受けている場合

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら