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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

血液検査 血球検査

砂糖水(ショ糖水)試験/Ham試験

著者: 二宮治彦1

所属機関: 1筑波大学人間総合科学研究科先端応用医学専攻血液病態制御医学分野

ページ範囲:P.72 - P.73

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 ヒトの血球(赤血球以外も含む)は,自己の細胞上における補体系の活性化の結果,自己の細胞が傷害を受けることに対して抵抗性を示す.一方で,異種由来の補体系の活性化に対しては抵抗性を示さない(補体抵抗性の種特異的補体抵抗性).このような補体抵抗性は,正常な血球上に発現する補体制御因子の働きによる.

 砂糖水(ショ糖水)試験およびHam試験(酸性化血清試験)は赤血球の補体感受性を検出するための検査法である.CD55(decay-accelerating factor:DAF)とCD59は,ともに血球上に発現するGPI(glycosyl phosphatidylinositol)型膜蛋白で,それぞれC3convertase(C4b2a, C3bBb)やC5b-9の形成を抑制する機能を有する膜蛋白である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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