icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

血液生化学検査 酵素および関連物質

クレアチンキナーゼ(CK)とそのアイソザイム

著者: 高木康1

所属機関: 1昭和大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.180 - P.181

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 クレアチンキナーゼ(CK)はクレアチンとクレアチンリン酸との化学反応を触媒する酵素で,共役するADP→←ATPの変化を介してエネルギー代謝上極めて重要な役割を果たしている.特に筋肉や脳での即時的なエネルギー供給はこの反応系を利用しているため,これら臓器には,多量のCKが存在している.このため,これら臓器が損傷された場合には存在するCKが血中に逸脱するために,血中CK活性が上昇する.したがって,血中CK活性の変動はCKが多量に存在する骨格筋,平滑筋,あるいは脳などの損傷を反映することから,日常的に測定されている.臨床的意義が高い疾患・病態は,心筋梗塞,筋ジストロフィー症などの筋肉疾患,中枢神経疾患であり,筋肉が変性する甲状腺疾患でも臨床的意義は高い.

臨床上の重要性と選択

 1. 重要な疾患

 心筋梗塞:診断上極めて重要な検査である.

 筋ジストロフィー症,骨格筋疾患:骨格筋の損傷や変性を反映するため,診断や経過観察には重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら