文献詳細
特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
血液生化学検査 酵素および関連物質
文献概要
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
ADH(alcohol dehydrogenase)は多数のアイソザイムが存在するが,エタノールを基質としてその活性を測定した場合,本酵素の生体内分布は95%が肝で,他臓器では胃粘膜,腎,睾丸,脳,網膜などでわずかに活性を認めるのみであり,肝細胞内では細胞質に局在する.したがって,ALTやLDHなどと同様に肝の逸脱酵素としての性格を有することから,本酵素の血清中の活性を測定することは,肝細胞障害の程度を把握するのに有用な検査である.組織所見の中で,肝細胞壊死の程度と血清ADH活性とが相関することが明らかにされている.
検体取り扱い上の注意
ADH活性は4℃保存で24時間後には20%失活するため,採血後は速やかに測定するか,-80℃で保存し,2カ月以内に測定することが望ましい.
ADH(alcohol dehydrogenase)は多数のアイソザイムが存在するが,エタノールを基質としてその活性を測定した場合,本酵素の生体内分布は95%が肝で,他臓器では胃粘膜,腎,睾丸,脳,網膜などでわずかに活性を認めるのみであり,肝細胞内では細胞質に局在する.したがって,ALTやLDHなどと同様に肝の逸脱酵素としての性格を有することから,本酵素の血清中の活性を測定することは,肝細胞障害の程度を把握するのに有用な検査である.組織所見の中で,肝細胞壊死の程度と血清ADH活性とが相関することが明らかにされている.
検体取り扱い上の注意
ADH活性は4℃保存で24時間後には20%失活するため,採血後は速やかに測定するか,-80℃で保存し,2カ月以内に測定することが望ましい.
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