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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

血液生化学検査 ビタミン

ビタミンA,B1,B2,B6,D,E

著者: 橋詰直孝1

所属機関: 1和洋女子大学家政学部健康栄養学科

ページ範囲:P.294 - P.295

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 血中ビタミンが高値に出て,臨床的に問題となるのはビタミンA,D,Eである.ビタミンAが高値に出る場合はA過剰症(中毒),高脂血症や脂肪肝をきたす過栄養,腎不全である.25(OH)D値が高値に出る場合はD過剰症(中毒)で,1α,25(OH)2Dが高値ならば原発性副甲状腺機能亢進症,慢性肉芽腫症,ビタミンD依存性くる病Ⅱ型,カルシウム欠乏症,1,25D産生悪性リンパ腫が考えられる.ビタミンEは高脂血症や妊婦で高値をきたす.

検体採取と取り扱い上の注意

 ビタミンA,B6,D,Eは血清または血漿で,B1,B2は全血で,-20℃下で凍結,暗所保存する.血清または血漿検体は溶血を起こすと高値に出る.ビタミンB6はイソニアジド(INAH),イプロナイアザイド,サイクロセリン,ペニシラミン投与で低下する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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