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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

内分泌学的検査 甲状腺・副甲状腺

Tg(サイログロブリン),TBG(サイロキシン結合グロブリン)

著者: 家入蒼生夫1

所属機関: 1獨協医科大学臨床検査医学

ページ範囲:P.326 - P.328

文献概要

Tg(thyroglobulin)

 サイログロブリン(Tg)は分子量約33万のモノマー2個からなる巨大な蛋白質である.甲状腺細胞でのみ合成され,Tg分子の立体構造を用いてヨードのついたチロシン(ジヨードチロシンおよびモノヨードチロシン)のカップリング反応により甲状腺ホルモン〔サイロキシン(T4)およびトリヨードサイロニン(T3)〕が生成する.Tgは健常者でも血中へわずか分泌されているが,現在のイムノアッセイでは測定下限域の濃度(<10.0ng/ml)を示す.ただし,臨床検査としての基準範囲は<30.0ng/mlとしている施設が多い.

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 1. 甲状腺刺激物質(TRAb, hCGなど)による刺激

 Basedow病では甲状腺刺激性のTSH受容体抗体〔サイロトロピン受容体抗体(TRAb)あるいは甲状腺刺激抗体(TSAb)〕の刺激によりほとんどの例で高値を示す.妊娠に関連して血中hCGが著明な高値を示す場合も血中Tgが高値を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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