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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

免疫学的検査 感染症関連検査 ウイルス関連検査

C型肝炎ウイルス関連検査

著者: 伊藤敬義1 打越学1 井廻道夫1

所属機関: 1昭和大学医学部第二内科

ページ範囲:P.364 - P.366

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus:HCV)は,1989年に米国Chiron社のChooらによりHCV遺伝子断片のクローニングが行われ1),後述するC100-3抗体の測定により非A非B肝炎の病原ウイルスとして同定された.HCVに感染すると,肝細胞内で複製されたHCVがHCV粒子として血中に放出される.HCVは全長9,600塩基の一本鎖(+)RNAウイルスであり,感染早期からHCV-RNAが検出される.

 HCVは他のウイルスと比較してウイルス量が少なく,ウイルス核酸を検出するためにRT-PCR(reverse-transcription polymerase chain reaction)法が行われている.これは,逆転写酵素を用いてHCV-RNAの一本鎖cDNAを合成し,これを鋳型(template)としてPCRで増幅して検出する方法である.HCV-RNAの陽性は現時点でのHCVの感染(HCV血症)を意味する.また,PCRを用いて後述するHCV-RNAの定量やグルーピングも行われている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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