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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

免疫学的検査 感染症関連検査 微生物の抗原・抗体検査

真菌抗原・抗体

著者: 渡辺晋一1

所属機関: 1帝京大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.408 - P.409

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 深在性の真菌症では,原因真菌に対する抗体が生ずるため,その特異抗体を検出する方法が検討されてきた.しかし,抗体産生は感染から遅れるため早期診断には役立たず,さらに多くの深在性真菌症は免疫不全状態であり,必ずしも抗体の産生が十分でない.またCandida属真菌などの常在真菌では,健常者でも高い抗体価を示すことがある.そこで,最近は血清中に微量に存在する真菌成分(細胞表層多糖,細胞質蛋白など)やその代謝物を検出する方法が開発された.真菌症になれば,病原真菌が生体内で増殖し,その菌体成分が増加し,血中で検出されるようになるからである.

臨床上の重要性と選択

 多くの深在性真菌症はcompromised hostに生ずることが多いため,適切な治療を行わないと死に至る.そこで,早期発見と早期治療は重要な課題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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