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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗アセチルコリン受容体抗体

著者: 鈴木秀和1 楠進1

所属機関: 1近畿大学医学部神経内科

ページ範囲:P.443 - P.444

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 アセチルコリン受容体(AChR)は,後シナプス膜(運動終板膜)に局在し,アセチルコリンを伝達物質としている.この受容体蛋白質AChRに対する抗体は重症筋無力症(MG)の発症機序の主役である.抗AChR抗体の存在はAChR数の減少,シナプス間隙開大,シナプス壁単純化を引き起こし,運動終板電位の低下を招き,臨床症状として,脱力,易疲労感をもたらす.

 抗AChR抗体には結合抗体と阻止抗体があり,前者はAChR分子のα-ブンガロトキシン結合部位(すなわちアセチルコリン結合部位)以外の構造を認識する抗体であるのに対し,後者はアセチルコリン結合部位を認識する抗体である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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