文献詳細
特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
免疫学的検査 自己免疫関連検査
文献概要
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
抗平滑筋抗体(anti-smooth muscle antibody:SMA)は,ラット胃壁平滑筋と特異的に反応する自己抗体で,自己免疫性肝炎患者血清で陽性を示すことが最初に報告された.その後,筋蛋白成分の一種であるアクチンが主要対応抗原として同定された.本抗体の対応抗原に臓器特異性や種属特異性はなく,生体内では筋組織以外にも広く分布している.
SMAはラット胃切片を用いた染色パターンから,アクチン型であるSMA-T(tubular:尿細管)とSMA-V(vessels:血管壁),非アクチン型SMA-G(glomerular:糸球体)の3種に分類され,自己免疫性肝炎においてはアクチン型の出現が特徴的と報告される.アクチンに対する自己抗体が陽性となる機序は明らかにされていないが,細胞骨格蛋白の障害により各々のペプチドに対する抗体が出現し,そのペプチドのクリアランス障害によりアクチンに対する自己抗体が持続的に陽性となると推測されている.
抗平滑筋抗体(anti-smooth muscle antibody:SMA)は,ラット胃壁平滑筋と特異的に反応する自己抗体で,自己免疫性肝炎患者血清で陽性を示すことが最初に報告された.その後,筋蛋白成分の一種であるアクチンが主要対応抗原として同定された.本抗体の対応抗原に臓器特異性や種属特異性はなく,生体内では筋組織以外にも広く分布している.
SMAはラット胃切片を用いた染色パターンから,アクチン型であるSMA-T(tubular:尿細管)とSMA-V(vessels:血管壁),非アクチン型SMA-G(glomerular:糸球体)の3種に分類され,自己免疫性肝炎においてはアクチン型の出現が特徴的と報告される.アクチンに対する自己抗体が陽性となる機序は明らかにされていないが,細胞骨格蛋白の障害により各々のペプチドに対する抗体が出現し,そのペプチドのクリアランス障害によりアクチンに対する自己抗体が持続的に陽性となると推測されている.
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