文献詳細
特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
免疫学的検査 自己免疫関連検査
文献概要
抗神経抗体
傍腫瘍症候群(paraneoplastic neurological syndrome:PNS)にみられる抗神経抗体は,腫瘍と神経組織を共通に認識する特異的な自己抗体である.PNSは自己免疫学的機序により生じると考えられる神経症候群で,一定の神経系統が障害されることが多い.PNSに特異的な症状はなく,腫瘍発見に先行して神経症状を呈する場合が多いため,その診断は難しい.しかし,しばしば抗体の種類と神経症候および腫瘍原発巣の間に一定の傾向がある.したがって,抗体の検出はPNSの診断に大きく寄与するとともに,腫瘍の早期発見のマーカーとしても有用である(表1,2).
1. 抗Hu抗体
抗Hu抗体は傍腫瘍性脳脊髄炎/感覚性ニューロパチー(paraneoplastic encephalomyelitis/sensory neuropathy)と呼ばれる症候群で認められる.合併腫瘍としては肺小細胞癌が約80%と最多であり,その他,非小細胞性肺癌,前立腺癌,乳癌,胃癌などがある.
傍腫瘍症候群(paraneoplastic neurological syndrome:PNS)にみられる抗神経抗体は,腫瘍と神経組織を共通に認識する特異的な自己抗体である.PNSは自己免疫学的機序により生じると考えられる神経症候群で,一定の神経系統が障害されることが多い.PNSに特異的な症状はなく,腫瘍発見に先行して神経症状を呈する場合が多いため,その診断は難しい.しかし,しばしば抗体の種類と神経症候および腫瘍原発巣の間に一定の傾向がある.したがって,抗体の検出はPNSの診断に大きく寄与するとともに,腫瘍の早期発見のマーカーとしても有用である(表1,2).
1. 抗Hu抗体
抗Hu抗体は傍腫瘍性脳脊髄炎/感覚性ニューロパチー(paraneoplastic encephalomyelitis/sensory neuropathy)と呼ばれる症候群で認められる.合併腫瘍としては肺小細胞癌が約80%と最多であり,その他,非小細胞性肺癌,前立腺癌,乳癌,胃癌などがある.
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