文献詳細
特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
腫瘍マーカー 呼吸器系
文献概要
肺癌の診断における腫瘍マーカーとしては,数種類のものが用いられており,日常診療の場で診断および経過観察などに利用されている.それぞれに特徴があるが,まだ十分なものではなく,補助診断法の域を出ていないのが現状である.また,従来の腫瘍マーカーは,喫煙,肺の炎症などによる影響が大であり,肺癌のスクリーニングにも十分とはいえない状況であった.また,治療の際のモニタリングとしても満足できるものではなかった.
CYFRA 21-1とは
筆者らは血清中のサイトケラチン19フラグメントを測定する新しい腫瘍マーカーのCYFRA21-1(以下,シフラ)の有用性について検討した.カットオフ値を3.5ng/mlと設定したとき,全肺癌での感度は57.5%でCEAに勝り,へ ん平上皮癌では73.1%と特に優れていた.一方,肺良性疾患の偽陽性率は15.0%と低率であった1).また,病期の進行した肺癌症例では,シフラがより高値をとることが確認されている.
CYFRA 21-1とは
筆者らは血清中のサイトケラチン19フラグメントを測定する新しい腫瘍マーカーのCYFRA21-1(以下,シフラ)の有用性について検討した.カットオフ値を3.5ng/mlと設定したとき,全肺癌での感度は57.5%でCEAに勝り,へ ん平上皮癌では73.1%と特に優れていた.一方,肺良性疾患の偽陽性率は15.0%と低率であった1).また,病期の進行した肺癌症例では,シフラがより高値をとることが確認されている.
掲載誌情報