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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

腫瘍マーカー 乳腺・婦人科系

CA125

著者: 駒井幹1 嘉村敏治1

所属機関: 1久留米大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.532 - P.533

文献概要

異常値の出るメカニズムと臨床的意義

 CA125(carbohydrate antigen 125)は卵巣漿液性囊胞腺癌由来培養細胞株を免疫源として作製されたモノクロナール抗体OC-125によって認識される糖蛋白質である.正常では中皮とMuller管上皮由来の細胞でつくられ,悪性では主に上皮性卵巣癌,特に漿液性腺癌で高率につくられる.原疾患の良・悪性にかかわらず,病変が腹膜,胸膜,心囊,子宮内膜に及ぶと,中皮細胞の増殖が起こり,反応性にCA125が産生される1).また,エストロゲンやIL-2などのサイトカインの影響を受けるため,妊娠や腹水貯留により値が変動する.このように,悪性疾患以外でも高値を示すことが多いため,臨床上,評価に注意を要する.

臨床上の重要性と選択

 婦人科領域においてCA125が卵巣癌,特に非ムチン型の上皮性卵巣癌において最も有用なマーカーである2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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