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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻12号

2005年11月発行

特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集

HLA検査と染色体検査

染色体検査

著者: 小林泰文1

所属機関: 1埼玉県立がんセンター血液科

ページ範囲:P.583 - P.586

文献概要

 染色体は細胞周期の分裂中期にある核DNAが高度に濃縮されたもので,染色体検査は核DNA変化のスクリーニングとなる.変化が数mega base pairs(Mb)以下で,顕微鏡で検出できない場合や,異常を持つ細胞の分裂中期像が得られないときは正常と判定されてしまうことに留意する必要がある.

 検査の対象としては末梢血リンパ球などの体細胞と腫瘍細胞がある.どちらの場合も細胞を培養するので,無菌的に扱わなければならず,高温と凍結は避ける必要がある.体細胞を用いるのは主に先天性染色体異常症の診断で,腫瘍細胞を用いるのは腫瘍における遺伝子変化の検出である.検査費用は保険適用があり,分染費用を含めて2,400点である.全染色体を染め分けるspectral karyotyping(SKY)法など特殊な方法を用いると実際の費用が24,000円を上回ってしまう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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