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文献詳細

雑誌文献

medicina42巻13号

2005年12月発行

文献概要

今月の主題 急性冠症候群へのアプローチ 急性冠症候群の治療 【救急現場における致死性不整脈への対応】

医療従事者としてなすべきこと―BLSとACLS,チームとしての役割

著者: 青木聡1 高山守正1

所属機関: 1日本医科大学内科学第一講座

ページ範囲:P.2156 - P.2160

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ポイント

急性冠症候群の治療に最も重要なことは治療方針を速やかに決定することである.

血栓溶解薬による急性期冠再灌流療法の恩恵を受けるのはST上昇型の心筋梗塞のみであり,12誘導心電図による迅速な診断が必要である.

虚血に伴う胸痛患者に対してアレルギーや禁忌がなければMONA(モルヒネ,酸素,ニトログリセリン,アスピリン)を使用する.

急性冠症候群による心原性ショックの患者の死亡率は高く,死亡の危険性が高い患者は迅速な血行再建ができる施設へ搬送する.

緊急心血管治療はBLSとACLSから成り,救命の連鎖(早期の通報,早期の心肺蘇生,早期の除細動,早期のACLS)で繋がっている.

除細動は心室細動に対し最も有効であり,除細動が成功する確率は1分遅れるごとに7~10%低下する.

市民による自動体外式除細動器の使用は良質な心肺脳蘇生へ繋がり,社会復帰率が上昇するため,その啓蒙および育成が急務である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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