icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina42巻3号

2005年03月発行

危険がいっぱい―ケーススタディ・医療事故と研修医教育 第3回

金曜日の夜の酔客

著者: 田中まゆみ1

所属機関: 1聖路加国際病院内科

ページ範囲:P.522 - P.525

文献概要

今回の症例は,金曜日の夜に病院の救急入口にうずくまっているところを発見され,病院に運び込まれた,52歳の男性である.

 アリス(司会役) では今日の症例を始めます.エディ先生,お願いします.

 エディ(症例提示役) 患者は既往歴不明の52歳男性,主訴は意識障害です.警備員が,救急入口にうずくまっているのに気付きました.その前に,酔っ払いのような声を聞いたそうですが,金曜日の夜でもあり,特に気に留めなかったとのことです.自力では立てず,仕方なく,皆でベッドに運びました.バイタルは,GCS(Glasgow Coma Scale)10,脈拍102,呼吸数18,血圧114/66,酸素飽和度98%と安定していたので,ポケットにあった銀行のキャッシュカードの名前でカルテを作り,バイタルと基本的血液検査だけして生食点滴で様子を観察していました.以下,救急のカルテの記述をもとに述べます.僕はその場にいなかったので.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら