icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina42巻9号

2005年09月発行

文献概要

今月の主題 アルコールと内科疾患 アルコールと薬物

アルコールと薬物相互作用

著者: 秋月摂子1 大西明弘1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学第三病院臨床検査医学講座

ページ範囲:P.1628 - P.1633

文献購入ページに移動
ポイント

アルコールの薬理作用は,①中枢神経系の抑制,②末梢血管の拡張,③肝臓での糖新生抑制の3つに分類される.

アルコールと薬物の併用によって起こる相互作用は,①アルコールと薬物の薬理効果の相乗(相加)作用〔薬力学的相互作用〕と,②アルコールと薬物の代謝拮抗阻害〔薬物動態学的相互作用〕に大別される.

常用飲酒者は,常時のアルコール負荷により肝代謝酵素チトクロームP450(CYP)酵素が誘導されているため,投与薬物の薬物動態に影響を及ぼす.

アルコールと薬物の相互作用は遺伝的多型,飲酒習慣,飲酒量,併用薬物の代謝酵素に対する影響などで大きく異なり,結果は一様ではないために予測が困難である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?