medicina43巻10号

2006年10月発行

今月の主題 皮膚から見つける内科疾患 糖尿病と皮膚の密接な関係

この皮疹を見たら糖尿病を疑う

著者： 段野貴一郎¹

所属機関： ¹滋賀医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲：P.1684 - P.1685

ポイント

糖尿病の細小血管障害または代謝障害と密接に関連して生じる皮膚病変(直接デルマドローム)を取り上げた．

汎発性環状肉芽腫，リポイド類壊死症，掌蹠膿疱症は糖尿病前症との関連が強い．

糖尿病性浮腫性硬化症，澄明細胞汗管腫，後天性穿孔性皮膚症は顕性糖尿病を高率に合併する．

参考文献

１) 井上勝平・他：代謝異常と皮膚－糖質，今村貞夫，小川秀興，三木吉治(編)：皮膚科MOOK 10(全身と皮膚)，pp107-114，金原出版，1987

２) 大西一徳：糖尿病と皮膚疾患，宮地良樹(編)：境界領域の皮膚病変－他臓器疾患と皮膚，pp16-23，中外医学社，1998

３) 末木博彦：糖尿病，代謝疾患と皮膚病変，玉置邦彦(総編)：最新皮膚科学大系第18巻，全身疾患と皮膚病変，pp42-56，中山書店，2003

４) 北村啓次郎：糖尿病と皮膚病変．診断と治療 83：242-248, 1995