icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina43巻11号

2006年11月発行

文献概要

今月の主題 頭痛治療の疑問を解決する 頭痛のさまざま 【片頭痛】

トリプタン系薬剤の特徴とその使い分け―4種類のトリプタン系薬剤の使い分けにポイントはあるのか?

著者: 清水俊彦1

所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター頭痛外来

ページ範囲:P.1835 - P.1837

文献購入ページに移動
ポイント

トリプタン製剤はスマトリプタンを皮切りに,欧米では7種類が存在し,本邦ではこのうちスマトリプタン,ゾルミトリプタン,エレトリプタンそしてリザトリプタンの4種類のトリプタン製剤が上市されており,さらに5番目のトリプタン製剤として,ナラトリプタンが承認申請段階にある.

過去に欧米で大規模なメタアナリシスが行われたが,これは個々のトリプタン製剤の有効性を比較したものであり,それぞれの使い分けに関しては言及していない.

また近年,中枢性感作(central sensitization)に基づいたアロディニアがトリプタン製剤の効果をより確実に発揮する早期服薬のひとつの基準として,盛んに論じられている1,2)が,このメタアナリシスの時代にはまだこのような早期服薬も徹底されておらず,このメタアナリシスに関しては疑問視する声も多い.

参考文献

1) Burstein R, et al:Defeating migraine pain with triptans;A race against the development of cutaneous allodynia. Ann Neurol 55:19-26, 2004
2) Mathew NT, et al:Clinical recognition of allodynia in migraine. Neurology 63:848-852, 2004
3) Volans GN:Migraine and drug absorption. Clin Pharmacokinet 3:313-318, 1978
4) Aurora SK, et al:Gastric stasis in migraine;More than just a paroxysmal abnormality during a migraine attack. Headache 46:57-63, 2006
5) Zomig PDR
6) Maxalt PDR
7) Major PW, et al:Triptans for treatment of acute pediatric migraine;A systematic literature review. Pediatr Neurol 29:425-429, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?