文献詳細
今月の主題 頭痛治療の疑問を解決する
頭痛のさまざま 【片頭痛】
トリプタン系薬剤の特徴とその使い分け―4種類のトリプタン系薬剤の使い分けにポイントはあるのか?
著者: 清水俊彦1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター頭痛外来
ページ範囲:P.1835 - P.1837
文献概要
トリプタン製剤はスマトリプタンを皮切りに,欧米では7種類が存在し,本邦ではこのうちスマトリプタン,ゾルミトリプタン,エレトリプタンそしてリザトリプタンの4種類のトリプタン製剤が上市されており,さらに5番目のトリプタン製剤として,ナラトリプタンが承認申請段階にある.
過去に欧米で大規模なメタアナリシスが行われたが,これは個々のトリプタン製剤の有効性を比較したものであり,それぞれの使い分けに関しては言及していない.
また近年,中枢性感作(central sensitization)に基づいたアロディニアがトリプタン製剤の効果をより確実に発揮する早期服薬のひとつの基準として,盛んに論じられている1,2)が,このメタアナリシスの時代にはまだこのような早期服薬も徹底されておらず,このメタアナリシスに関しては疑問視する声も多い.
参考文献
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