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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻12号

2006年11月発行

文献概要

特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 循環器疾患

肥大型心筋症

著者: 李正明1 増山理1

所属機関: 1兵庫医科大学循環器内科

ページ範囲:P.58 - P.60

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 肥大型心筋症は原発性の心室肥大をきす心筋疾患である.無症状で経過する症例も少なくないが,心房細動併発に伴う脳梗塞や拡張相に移行して心不全に陥る症例もある.また,ある種の肥大心では,致死性の不整脈を惹起して突然死することがある.約半数の症例で家族歴があるとされ,遺伝の関与が明らかにされつつある.医師としては,病態を丁寧に説明すると同時に,親族内の突然死を確認しておくことは特に重要である.また遺伝性の疾患であることから,家族歴の聞き取りに際し,患者本人および家族(配偶者)に十分な配慮が必要である.

参考文献

1) 厚生省特定疾患特発性心筋症調査研究班(班長:戸嶋裕徳):特発性心筋症 Idiopathic Cardiomyopathy 診断の手引,1986
2) Maron BJ, Isner JM, Mckenna WJ:26th Bethesda conference recommendation for determing eligibility for competition in athletes with cardiovascular abnormalities. Task force 3. hypertrophic cardiomyopathy, myocarditis and other myopericardial diseases, and mitral valve prolapse. J Am Coll Cardiol 24:845-899, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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