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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻12号

2006年11月発行

文献概要

特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 消化器疾患

偽膜性腸炎・抗生物質関連性腸炎

著者: 山本龍一1 東山正明1 三浦総一郎1

所属機関: 1防衛医科大学校内科2

ページ範囲:P.143 - P.145

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 抗生物質関連性腸炎は,急性出血性大腸炎と偽膜性腸炎に大別される.高齢者に多い疾患とされ,診断が遅れると死に至ることもあり注意を要する.直腸中心の内視鏡検査で迅速に診断が可能である.また,ほとんどの症例で前処置は不要である.原因となった抗菌薬の中止や,メトロニダゾ-ル,バンコマイシンなどの内服で多くは治癒する.止痢薬,抗コリン薬などの腸管蠕動抑制薬は,中毒性巨大結腸症を誘発することもあり控える.

参考文献

1) 勝木伸一・他:抗生物質と腸炎.臨消内科 19:1163-1168, 2004
2) 荒木昭博,渡辺 守:薬剤性腸炎とその治療.綜合臨床 52:3277-3278, 2003
3) 朝倉 均,本間 照:抗生物質起因性大腸炎.診断と治療 89:455-459, 2001
4) 飯田三雄:薬剤性腸炎―最近の話題.胃と腸 35:1115-1124, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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