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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻12号

2006年11月発行

文献概要

特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 消化器疾患

無症候性胆石症・胆囊ポリープ

著者: 安部井誠人1 福田邦明1 兵頭一之介1

所属機関: 1筑波大学大学院人間総合科学研究科消化器内科

ページ範囲:P.206 - P.208

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 胆石症と胆囊ポリープは,今日,腹部超音波検査(US)により高率に発見されている.胆石症は臨床的にQOLと予後の異なる5群に分類できる.そのうち,無症候性胆石症はQOLと生命予後が障害されていないため,原則無治療でよい.例外的に胆囊癌の高危険群では胆囊摘出術が推奨される.胆囊ポリープはUSによる大きさ,個数,エコー輝度,表面性状などから,コレステロールポリープ(CP)と腫瘍性病変(腺腫,癌)を鑑別する.大部分を占める前者は経過観察でよいが,癌や腺腫の可能性がある場合は,超音波内視鏡(EUS)などの精査を行い,胆囊摘出術を考慮する.

参考文献

1) 安部井誠人,田中直見:胆囊結石症.medicina 42:1396-1397, 2005
2) National Institute of Health Consensus Development Conference on Gallstones and Laparoscopic Cholecystectomy. Am J Surg 165:390-398, 1993
3) American College of Physicians:Giudelines for the treatment of gallstones. Ann Intern Med 119:620-622, 1993
4) 畑中 恒,玉田喜一,菅野健太郎:胆囊ポリープ.medicina 42:1398-1400, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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