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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻12号

2006年11月発行

文献概要

特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 神経・筋疾患

Guillain-Barré症候群

著者: 金浩澤1

所属機関: 1埼玉医科大学内科学神経内科・脳卒中内科部門

ページ範囲:P.248 - P.251

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 基本的には予後良好な疾患であるが,何らかの自他覚症状の後遺症を残す例は約30%もあり,10%には重度の後遺症が残存する.死亡例も2~3%にみられる.特に軸索型は重症化しやすく,回復も遅延し後遺症を残す例が多い.Guillain-Barré症候群は従来から予後良好な疾患の印象が強いが,機能予後は決して良好でないことは十分に説明する必要がある.Guillain-Barré症候群における予後不良因子として,①高齢発症,②四肢完全麻痺が急速に完成,③発症初期から呼吸器装着が必要,④複合筋活動電位の著明な低下(20%以下),⑤急性運動感覚軸索型,⑥専門医への搬送が遅れる,などが挙げられる5).再発率は2~3%とされる.

参考文献

1) Feasby TE, et al:An acute axonal form of Guillain-Barré polyneuropathy. Brain 109:1115-1126, 1986
2) Asbury AK, et al:Assessment of current diagnostic criteria for Guillain-Barré syndrome. Ann Neurol 27(Suppl):S21-S24, 1990
3) 野村恭一:AIDPをめぐる最近の話題―免疫グロブリンによるGuillain-Barré症候群の治療.神経免疫学 7:203-209, 1999
4) Huges RA, et al:Intravenous immnunoglobulin for Guillain-Barré syndrome. Cochrane Database Syst Rev(1):CD002063, 2004
5) Fletcher DD, et al:Long-term outcome in patients with Guillain-Barré syndrome requiring mechanical ventilation. Neurology 54:2311-2315, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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