icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina43巻12号

2006年11月発行

文献概要

特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 呼吸器疾患

過敏性肺炎

著者: 稲瀬直彦1 吉澤靖之2

所属機関: 1東京医科歯科大学呼吸器内科 2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科統合呼吸器病学

ページ範囲:P.295 - P.299

文献購入ページに移動
 過敏性肺炎は吸入抗原によるアレルギー性疾患であり,真菌,細菌,鳥糞・羽毛,キノコ胞子などが原因となる.肺感染症ではないので抗菌薬や抗真菌薬は使用されず,抗原からの回避が重要となる.本邦においては住居の真菌(トリコスポロン)により発症する夏型過敏性肺炎が最多であるが,治療においては住居の環境改善が必要となる.鳥関連抗原が原因となる過敏性肺炎は慢性発症することが多く,進行期には特発性間質性肺炎との鑑別が困難である.同じ環境であっても過敏性肺炎を発症する人は限られており,病気についての理解が得にくい場合がある.

参考文献

1) 吉澤靖之,稲瀬直彦:過敏性肺炎,福田 健(編):総合アレルギー学,pp452-463,南山堂,2004
2) 稲瀬直彦,吉澤靖之:過敏性肺炎.medicina 39:1943-1946, 2002
3) 吉澤靖之,澤田めぐみ:過敏性肺炎.日本医事新報No.3982:33-36, 2000
4) 吉澤靖之・他:慢性過敏性肺炎.日内会誌 95:1004-1012, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?