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特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 腎・尿路疾患
ネフローゼ症候群
著者: 斉藤喬雄1
所属機関: 1福岡大学医学部第四内科
ページ範囲:P.475 - P.477
文献購入ページに移動 ネフローゼ症候群は,糸球体上皮傷害による高度の蛋白(アルブミン)尿が引き金となり,低蛋白(アルブミン)血症,浮腫,高脂血症が発現する病態であり,この4項目が診断基準となる.病理学的に異なるさまざまな疾患が含まれるが,微小変化型ネフローゼ症候群が多数を占め,一般にそれらはステロイドで完全寛解となる.しかし,その他の多くは難治性といわれ,治療に苦慮することが少なくないので慎重な対応が必要である.
参考文献
1) 斉藤喬雄:ネフローゼ症候群―糸球体壁から大量のアルブミンが漏出,伊藤貞嘉(編):腎疾患のとらえかた―眼でみるベッドサイドの病態生理,pp108-119,文光堂,2003
2) 堺 秀人・他:難治性ネフローゼ症候群(成人例)の診療指針―平成13年までの調査研究より.日腎誌 44:751-761, 2002
3) Shiiki H, et al:Prognosis and risk factors for idiopathic membranous nephropathy with nephrotic syndrome in Japan. Kidney Int 65:1400-1407, 2004
4) 斉藤喬雄:薬物療法の基本.腎と透析 59(増刊):214-217, 2005
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