文献詳細
特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
感染症
文献概要
毎年,冬に流行し,患者数は全人口の5~10%である.発症後急激に38~40℃まで発熱し,発熱パターンは二峰性となることもある.症状は,呼吸器症状,消化器症状,神経症状など多彩であるため,症状のみで診断をつけることは難しく迅速診断を実施する必要がある.抗ウイルス薬による治療は,発症後48時間以内に開始しなければならない.インフルエンザを疑ったら早めに医療機関を受診するように指導する.ハイリスク患者では,インフルエンザは重篤化しやすく肺炎なども高率に合併する.低年齢の小児では,解熱後でも他人への感染源となる可能性があるため,マスク,手洗いを指導し,集団生活の復帰は慎重に行う.
参考文献
1) 菅谷憲夫:インフルエンザ不化活ワクチンの接種状況からみたわが国におけるインフルエンザウイルス感染症.日医会誌 134:1902-1906, 2006
2) 田村大輔,菅谷憲夫:母乳哺乳中の乳児に対するオセルタミビル投与.日本医事新報 No.4252:9,2005
3) 三田村敬子:インフルエンザ迅速キットの有用性と問題点.綜合臨牀 54:272-274, 2005
掲載誌情報