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特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 感染症
MRSA
著者: 渡辺彰1
所属機関: 1東北大学加齢医学研究所呼吸器腫瘍研究分野
ページ範囲:P.542 - P.543
文献購入ページに移動 MRSAを含む黄色ブドウ球菌は皮膚や鼻咽腔,腸管の常在菌なので,非無菌部位から検出されたら患者説明の前に起炎性の判断が必要である.通常,MRSAの起炎性は低く,健常者や軽症患者での感染・発症のおそれはほとんどないが,易感染性の重症患者では日和見的に深部感染症を発症しやすい.抗菌薬療法とともに一般・栄養状態の改善が不可欠であり,以上を患者・家族に理解してもらう必要がある.
参考文献
1) 渡辺 彰:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症.日医会誌 132(12):304-307, 2004
2) 渡辺 彰:MRSA肺炎の診断,平松啓一(編):耐性菌感染症の理論と実際,改訂2版,pp191-194,医薬ジャーナル社,2002
3) 渡辺 彰:MRSAの現状と対策.産婦人科治療 90(Suppl):524-529, 2005
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