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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻12号

2006年11月発行

文献概要

特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 精神疾患

アルコール依存症

著者: 加藤純二1

所属機関: 1宮千代加藤内科病院

ページ範囲:P.562 - P.565

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 アルコールは緊張をほぐし,解放感をもたらす向精神薬の一種とみなすことができる.飲用を開始して年数がたつうちに,一部の人々で耐性の増強や断酒時に離脱症状が起こる.また重篤な身体的障害やさまざまな対人関係の問題が起こるようになるとアルコール依存症という病気とされる.軽症を含めるとアルコール依存症は内科外来を受診する初診患者の1割以上と多いが,その身体的障害だけを対象とした診療が続きやすい.依存症の重症度の診断や重症者への本質的な治療(断酒)への動機づけが必要である.しかし現状は,専門精神科への受診時には不可塑的な身体的障害に至っていたり,家庭的・社会的にも多くを失っていることがほとんどである.

参考文献

1) Ino A, Hayashida M:Before discharge intervention method in the treatment of alcoholic dependence. Alcohol Clin Exp Res 24:373-376, 2000
2) 全日本断酒連盟,松下武志(編):アルコール依存症偏見対策マニュアル,全日本断酒連盟,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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