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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻12号

2006年11月発行

文献概要

特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 物理・化学的因子による疾患

熱中症(heat illness)

著者: 森野一真1

所属機関: 1山形県立救命救急センター

ページ範囲:P.626 - P.630

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 熱中症の特徴は,①労作を含む暑熱環境下で生じる体温異常,②予防が可能,③死に至る可能性がある,というところにある.予防のために ①体温測定(体調評価),②環境温の測定・評価,③環境温35℃以上での運動の禁止,④強制水分摂取と自由水分摂取,⑤無理をしない,などの指導が必要である.発症の予測は気温,頭痛,めまい,口渇,倦怠感などを目安にし,現場での高体温に対しては冷却方法(① 頸部・腋窩・鼠径部冷却,②水や微温湯の噴霧など)を行い,救急要請するようアドバイスする.熱中症はどこでも誰にでも起こりうること,予防が最も重要であることを強調してほしい.

参考文献

1) Bouchama A, Knochel P:Heat stroke. N Engl J Med 346:1978-1988, 2002
2) 環境省環境保健部環境安全課:熱中症(heat illness)保健指導マニュアル,環境省,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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