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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻12号

2006年11月発行

文献概要

特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか 物理・化学的因子による疾患

低体温症

著者: 呉行弼1

所属機関: 1東京都済生会中央病院内科

ページ範囲:P.631 - P.635

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 偶発性低体温は全く意図せずに深部体温が35℃未満になったときに生じる.通常は意識障害(急性アルコール中毒,低血糖,脳血管障害,頭部外傷など)や全身衰弱で動けなくなった者が寒冷に曝露されることで発症する.これまで健康だった人が直接低温にさらされることで生じる一次性偶発性低体温に比べ,基礎疾患や重篤な合併症(肺炎,敗血症,消化管出血など)の病態が加わった患者や全身疾患の合併症そのものとして生じた二次性の偶発性低体温は,さらに複雑な病像を呈し死亡率も高くなる.偶発性低体温は体温により,軽度低体温(32℃以上35℃未満),中等度低体温(28℃以上32℃未満),高度低体温(28℃未満)に分類される.

参考文献

1) Danzl DF, Pozos RS:Accidental hypothermia. N Engl J Med 331:1756-1760, 1994
2) Danzl DF:Hypothermia and frostbite. Harrison's Principles Internal Medicine, 16th ed, pp121-125, Mc Graw-Hill Medical Publising, New York, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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