文献詳細
特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
物理・化学的因子による疾患
文献概要
虫刺症とは,虫による刺交,血の吸引が原因による皮膚を介して侵入する経皮性アレルギー(局所の腫脹,蕁麻疹,アナフィラキシーなど)を引き起こす.本邦では,蚊,ムカデ,ケムシ,ハチ,毒蛾,アブ,ブユ,ノミ,ダニ,シラミ,疥癬,クラゲなどの虫刺症が問題となっている.刺傷時期は,毎年4~9月にかけて多く報告されている.通常,刺傷後30分以内に,そう痒感を伴うやや隆起した赤い発疹が出現する.そして,1~2時間後には,発疹は消失または軽減するが,6~48時間後に再度そう痒感を伴う赤い発疹が出現し,時に水疱形成することもある.また,ハチ刺傷において,毎年20~30名ほど死亡しており,虫刺症のなかでも最も重篤な全身症状(即時型アレルギー反応:アナフィラキシー)が出現することがある.
参考文献
1) Barnard JH:Nonfatal results in third-degree anaphylaxis from hymenoptera stings. J Allergy 45:92-96, 1970
2) Hirata H, et al:Efficacy and safety of rush immunotherapy in patients with Hymenoptera allergy in Japan. Asian Pac J Allergy Immunol 21:89-94, 2003
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