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文献詳細

雑誌文献

medicina43巻3号

2006年03月発行

文献概要

今月の主題 腎・尿路疾患―一般診療から専門診療へ 腎・尿路疾患の診断と治療 【疾患各論】

慢性腎炎症候群―IgA腎症

著者: 石井健夫1 川村哲也1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学腎臓高血圧内科

ページ範囲:P.434 - P.436

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ポイント

・持続的顕微鏡的血尿は必発所見である.

・成人の場合,血清IgA値315mg/dl以上(全症例の半数以上に認められる).

・確定診断は腎生検による糸球体の観察が唯一の方法である.

・免疫組織学的所見はびまん性にメサンギウム領域を主体とするIgAの沈着である.

・予後判定は腎生検光顕標本の組織所見をもとに行い,予後判定基準に従って治療方針を決定する.

・予後比較的不良群,予後不良群においてはステロイド治療の適応を検討すべきである.

・現在,扁桃摘出とステロイドパルス療法の併用の有効性についての調査研究が行われている.

参考文献

1) 厚生労働省特定疾患進行性腎障害に関する調査研究班報告:IgA腎症診療指針,第2版.日腎会誌 44:487-493, 2002
2) Pozzi C, et al:Corticosteroid effectiveness in IgA nephropathy;Long-term results of a randomized, controlled trial. J Am Soc Nephrol 15:157-163, 2004
3) Praga M, et al:Treatment of IgA nephropathy with ACE inhibitors;A randomized and controlled trial. J Am Soc Nephrol 14:1578-1583, 2003
4) Russo D, et al:Coadministration of losartan and enalapril exerts additive antiproteinuric effect in IgA nephropathy. Am J Kidney Dis 38:18-25, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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