文献詳細
文献概要
今月の主題 ベッドサイドの免疫学-免疫疾患に強くなるために 免疫系のしくみとネットワーク-免疫疾患を理解するためのミニマル・エッセンス
粘膜免疫
著者: 臼井崇1
所属機関: 1京都大学大学院医学研究科臨床免疫学
ページ範囲:P.903 - P.906
文献購入ページに移動ポイント
粘膜の表面積は皮膚の約200倍,テニスコート1.5面分にも達し,抗原提示細胞を含むパイエル板,上皮内リンパ球,粘膜固有層リンパ球など1011個以上もの免疫担当細胞が存在する人体最大の免疫臓器である.
粘液と分泌型IgAは感染防御の第一線として重要であり,パイエル板をはじめとするリンパ組織は侵入抗原に対して強い特異免疫応答を起こす.一方で,有害ではない外来抗原に対しては,経口免疫寛容と呼ばれる負の免疫応答機構が存在し生体の恒常性を維持している.
粘膜の表面積は皮膚の約200倍,テニスコート1.5面分にも達し,抗原提示細胞を含むパイエル板,上皮内リンパ球,粘膜固有層リンパ球など1011個以上もの免疫担当細胞が存在する人体最大の免疫臓器である.
粘液と分泌型IgAは感染防御の第一線として重要であり,パイエル板をはじめとするリンパ組織は侵入抗原に対して強い特異免疫応答を起こす.一方で,有害ではない外来抗原に対しては,経口免疫寛容と呼ばれる負の免疫応答機構が存在し生体の恒常性を維持している.
参考文献
1) 清野 宏,石川博通,名倉 宏(編):粘膜免疫─腸は免疫の司令塔,中山書店,2001
2) Faria AM, Weiner HL:Oral tolerance. Immunol Rev 206:232-259, 2005
3) Neutra MR, Kozlowski PA:Mucosal vaccines;The promise and the challenge. Nat Rev Immunol 6:148-158, 2006
4) Mayer L:Mucosal immunity. Pediatrics 111:1595-1600, 2003
掲載誌情報